飲食店の正社員はきついって本当なのか?元焼肉店長がその実態を紹介

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「飲食店の正社員はきついって本当なのか?」元焼肉店長がその実態を紹介したいと思います。

こんにちは。元焼肉店店長です。

13年間勤めた飲食業界の経験から知る実態を実体験を交えて紹介していきます。特にこれから飲食店に転職を考えている方や、すでに飲食業界に不満をお持ちの方の参考になれば幸いです。

飲食店の正社員がキツいかどうかと聞かれればキツいかもしれません。

 

新入社員拘束時間・・・・12時間
副店長以上拘束時間・・・12時間~15時間

 

これは私が勤めていた焼肉チェーン店での拘束時間です。この拘束時間だけを見れば「キツいな」と思うかもしれせんが慣れてしまえば何とかなります。

飲食業は、慣れるまでがキツく慣れてしまえば楽しくなってきます。そして慣れてから2~3年後にまたキツくなります

しかし、そこを超えれば、年収も比較的安定した収入を得ることも出来ますし、自分で自由に時間を調整することも出来ます

それでは13年間務めた焼肉店長時代の話を交えながら、飲食店のキツさを深く掘り下げて話していきます。

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新入社員で入りたての頃は厨房業務からスタート

お料理のレシピを覚えるのはもちろんですが、仕込みがほぼメインになってきます。セントラルキッチンではないため、各店舗でお肉の掃除から柵取り、商品カットまでします。

ですから、レシピを覚えるよりも時間がかかる仕込みから教わります。仕込みは昼13時から16時までの3時間。前日に出来る仕込みはアイドルタイムを使うことが多いですが基本は当日に使うお料理の材料は当日に仕込むことです。

営業時間は17時から深夜0時まで。

23時30分にラストオーダーを取り終えると厨房清掃が始まります。すべての作業が終わるのが深夜24時30分前後。そこから賄いを頂きますので、お店を出るのが深夜25時前後です。

これで拘束時間が12時間になります。

平社員の場合はお金の管理をすることも、アルバイト管理をすることもありません。実際に行う業務は「仕込み」と「料理提供」の2種類のみ。

そこに開店準備や閉店準備、雑用なども入ってきますが、主にする業務は「仕込み」と「料理提供」の2種類のみですから責任感はさほど重みに感じることはありません。

ただ、それでも悩みは尽きないものです。

新入社員の悩みは人間関係と自分関係

私は25歳で建設業から飲食業界に転職をしました。包丁も握ったことがなければ、お米を炊いたこともないくらいの料理初心者でした。

そんな私がなぜ飲食業界に転職をしたかはまた、別の機会があればご紹介しますが、ひとことで言えば「安定」と「独立」でした。

話を戻しますね。

右も左もわからない飲食業界初心者の私が本当に辛かった、キツかったことを3つご紹介します。

極度の緊張から自分の思っている言動や行動が取れない

これには本当に参りました。入社したての頃の配属先はオープン店でしたが、オープンから2ヶ月間は各店舗の店長が4~6人ほど応援のために店に入ります。

始めの2、3日は緊張はさほどしませんでしたがレシピや仕込みを教わり出してから緊張というか硬直状態に陥り、自分でも何が伝えたいのか?何をしたいのか?これが本当にわからなくなりました。

ちょっとしたパニックです。

今思えば「周りから見られている視線にいつも緊張していた」と思います。

「いらっしゃいませ」の言葉ひとつを発するにしても「これでいいのか?」「もっと大きい声がいいのか?」など、自分のやっている作業を見られること、これが恐怖だったかなと今になって思います。

レシピが覚えれない恐怖と料理に追われる恐怖

レシピは簡素化されており、工程の多い料理でも8工程ほどで終わるものばかりでしたが、とにかくレシピを覚えるのに苦労しました。

焼肉は、お肉だけを提供しているわけではありません。他にも魚介類やサラダ関係、スープにご飯類まで計120種類の料理を提供している店でした。

お肉にしても、ロースとハラミの違いがわからず、シンゾウとレバーの違いなんてもう大パニックです。

そこに石焼きピビンバやテールスープなどのオーダーが入ってきますのでそれだけで厨房の中でクルクルと回転した状態になります。

月商1200万ほどの店でしたが週末は、開店前から行列。ひどい時は、開店してすぐ75席が満席になり、一気に注文が入ってきます。そうなると本当に逃げ出したくなるほどオーダー伝票の山になります。

そしてまた思うのです。

自分がどう見られているのか?をです。

アルバイトからの視線で感じ取る自分への評価

オープン店ですからアルバイトスタッフも皆、新人です。私を含めて20人ほどのアルバイトスタッフがいましたが入りたての頃は、私のことを社員だと思っても心の中では思っていないのが現状です。

そりゃあそうですよね?社員といっても、アルバイトたちからすれば同じタイミングで働き出していますから、能力で言えば皆同じ。

で、いるんですよね。飲食慣れしたアルバイトが。

もう完全に私より出来ます。出来すぎて笑けてくるくらい出来ます。なんだったら、私に聞きに来るより、その出来すぎさんのところへ聞きにいきます。

飲食店はキツい、汚い、しんどいと言われますが、私の場合は自分がどう見られているのか?これが気になって仕方がなかったです。

アルバイトスタッフの視線や言動が自分の評価。そう思う半年間でしたね。

役職のある社員は12時間以上が普通

役職のある社員は、12時間以上は普通でしょう。

店には出勤時間の1時間前には顔を出し、アルバイトのシフト調整や、販促内容の考案、アルバイト募集などの媒体との打ち合わせ、新メニュー考案など、お料理を提供する以外の作業が沢山あります。

また人件費削減に伴いアルバイトの早上がりなどをしていくとその分のしわ寄せが責任者にかかってきます。

基本的にホール業務全般が多く、店全体のマネージメント業務をおこなう立場ですから時間=給料とは絶対にならない立場です。

店長時代の1日のスケジュールを紹介すると

10時出社

↓シフト管理、食材管理、ホットペッパーなどの媒体との打ち合わせ

12時

↓社員1人でも16時までに仕込みが終了出来るところまで仕込み

14時

↓新商品考案、バイト面接、品質管理、調整

16時

↓開店前の清掃、主に駐車場やお店周り

17時開店

↓店内業務

23時30分

↓売り上げ管理

24時

↓閉店作業

25時

↓インフォマートにて材料注文など

26時

↓終了
どうでしょうか?これが普通です。

この普通を淡々とこなし、売り上げを維持し、新入社員を育てるからこそ、それだけの給料が貰えるということです。

それだけの給料と経験ですね。この経験は貴重ですからね。お金では買えませんから本当に貴重です。

さいごに

飲食業界はキツい、汚い、辛い、しんどいと言われていますが、実際にしんどいです。ただし、信用をつければつけるほど、給料と経験が他の業界より格段に早く得られ、覚えられるのは飲食業界の特権かなと思います。

また、飲食業界に転職を考えている方は、そういった会社を探して転職するべきです。

建設業界にいたのでよくわかりますが、建設業界はここまで早く収入がアップすることは稀です。日給月給なら3年働いて1000円も上がれば良いほうです。月給制でも本当に少しづつ上がる程度です。

飲食店はキツいです。キツいですが、それなりに見返りのある職業でもあります。

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